お腹の中の赤ちゃんのために栄養をいっぱい摂りたいと考えている妊婦のみなさん。妊娠中は食べちゃいけないもの、食べるべきものが色々とあってややこしいですよね。
中でもDHAやEPAは、摂っていいものなのか、摂ってはいけないものなのか、あまり知られていないといっていいかもしれません。
「妊娠中にDHAサプリを飲んでも大丈夫?」
「お腹の赤ちゃんに悪影響はないの?」
気になりますよね。そこで当記事では、妊娠中の女性DHAについてお話ししたいと思います。
妊娠中にDHAを摂っても大丈夫?悪影響はないの?
結論を申し上げれば、妊娠中にDHAを摂っても問題はありません。いえ、むしろDHAは妊娠中にこそ積極的に摂るべきです。
それはなぜかというと、DHAは脳などに含まれる重要な成分であるからです。人体が完成してしまうと、このDHAは外から吸収するしかなくなります。
子供の健常な発達をサポートしてくれるのがDHAなのです。元気にすくすく育ってほしいなら、積極的にDHAを摂りましょう。
副作用の心配は?
DHAはあくまで食品に含まれる成分であって、薬ではありません。よって副作用は存在しません。
ただし摂りすぎによって、お腹を下したり、吐き気を催したり、血が止まりにくくなったりする可能性があります。
DHAサプリメントにはEPAも配合されていることが多いのですが、DHAとEPA合わせて1日1,000㎎を上限として、摂取してください。
魚で摂るのはダメ!?
DHAやEPAは、青魚に多く含まれる成分です。しかし難しいのは、妊娠中の女性には魚食が推奨されていないということです。
それはなぜかというと、魚には微量の水銀が混じっていることがあるからなんですね。大人であれば、この水銀を自然に排出することができるので問題ないのですが、胎児にはその排出機能が備わっていません。胎盤を通じてどんどん蓄積されていってしまうので、危険です。
ですから、妊娠中の方がDHAを摂る方法としては、サプリメントがおすすめです。重金属の含まれていないDHAサプリメントが良いでしょう。
純度の高いDHAサプリメントを飲んで、子供の発育をサポートしてあげてくださいね。
DHAサプリの飲み方、飲むタイミング
DHAサプリメントは薬ではありませんので、何で飲んでもOKです。
水でもお茶でも、あるいはアルコールでも構わないわけですが、あえてお酒でサプリメントを飲む必要はないですよね。できればお水で飲んだほうがよいのではないでしょうか。
また、飲むタイミングについても、任意で構いません。食前、食後、食間、いつでもOKです。ただしDHAは吸収しきれないぶんは尿として排出されてしまいます。何度かに小分けにして飲むのがベストです。
まだまだあった!妊婦がDHAを摂るメリット
DHAは胎児の発育をサポートしてくれるだけでなく、うつ状態の緩和にも役立ちます。
妊娠してからイライラすることが多くなった、旦那が浮気しないか不安で仕方ない、暗い気持ちになって死にたくなる。そんな方こそDHAを摂るべきです。
DHAがうつ状態の改善に役立つことは様々な研究によって明らかにされています。たとえばこちら。
うつ状態のリスク軽減が見られたそうですよ。DHAやEPAには身体だけでなく心の調子を整えてくれるサポート機能まであるんですね。
常日頃から積極的に摂っていれば、暗い気持ちになることも少なくなるかもしれませんよ。
早産のリスクが低減!?
米カンザス大学医療センター栄養学教授のSusan Carlson氏の研究によれば、妊婦がDHAを摂取することにより、早産のリスクが低減するとのことです。やはりDHAは胎児の発育に深く関連しているということでしょうか。
現代の日本では、未熟児の命をほとんど救うことができますが、早く生まれてくることに死のリスクが伴うことは間違いありません。お腹の中で赤ちゃんが十分に育ってから産んであげたい。誰もがそのように考えるはずです。
DHAを積極的に摂ってぜひ赤ちゃんの成長をサポートしてあげてください。
喘息のリスクも低減
オランダの研究では、DHAを積極的に摂ることにより、喘息のリスクが30%低減することが明らかとなっています。どれだけすごいんだDHAという感じですね。
筆者は実は後天性の喘息持ちでして、発作の地獄の苦しみの経験者です。吸入薬の長期使用により今はだいぶ症状が緩和されましたが、それでもときどき発作の予兆を感じることがあります。
そんなときには吸入薬を使って呼吸を整えます。薬を使わないと、気温の低い冬の夜などには、呼吸ができなくなるくらいに咳が連発するんですよね。冗談抜きで死を覚悟したこともあります。
このように喘息は非常に苦しいものなのです。自分の子供にそんな思いはさせたくないですよね。DHAの摂取によって、喘息のリスクが下がる可能性があるわけですから、ぜひサプリメントなどで積極的に摂ってください。
妊娠中の女性とDHAについてまとめ
以上、DHAと妊婦さんとの関係性についてお話しいたしました。
DHAは胎児の発育や、早産や喘息のリスクを下げるのをサポートしてくれる素晴らしい成分なんですね。しかしこのDHAの含まれる魚を食べるのは、妊婦の方にはおすすめできません。
重金属の含まれていないDHAサプリメントを、1日の目安を守って継続的に飲んでいきましょう。